茶功アカデミー

窓を開く「カギ」

皆さん、お茶を毎日どれくらい飲みますか。

私は朝起きてすぐ飲んで、お昼の前後にも飲んで、そして夕方にも飲みます。

これだけたくさん飲むのは、やっぱりお茶がないと日々の充実感がちょっと乏しいというか、やや色あせてしまうような感じがするからだと思います。

「寧可三日無肉、不可一日無茶」
肉は三日食べなくても耐えられるが、お茶は一日もないと耐えられない。

「開門七件事、柴米油鹽醬醋茶」
一日を始めるのに欠かせない七つのもの。薪・米・油・塩・醤・酢・茶。

前者が肉を主食とする土地の言葉だという点は示唆的です。新疆をはじめ、遊牧の民のあいだで使われてきました。脂の多い食事のあとに茶を飲むと楽になる。その実感の積み重ねが、三日と一日を分けたのでしょう。

後者の出典は南宋の『夢粱録』ですが、そこでは「酒」を含む八つでした。元の時代に酒が落ちて、七つになる。酒は無くても暮らせるが、茶は無いと困る。そう整理されたわけです。

消化や代謝の流れが滞ってしまうと、本調子ではなくなってしまう。これは感覚的に理解できるところですね。

最近私は、お茶によって体の巡りが良くなり、感覚が鋭敏になることを、「窓が開かれた」というような状態と考えるようになりました。

自身の内側の声、感覚、また身の回りの環境の機微のようなものが、鮮明に感じられ、知覚できるようになるのです。自身が世界に対して開かれた状態です。

人間、歳をとってくると、いろんな外のストレスや自分自身の不調が重なってきて、本調子からどんどん離れていってしまう。すると窓はどんどんと狭くなっていってしまいます。世界に対して閉ざし、自分が地球という環境の中にいることを忘れてしまうのではないでしょうか。

お茶は、世界に対して再び自分を開かせてくれます。つまり窓を開ける「カギ」なのです。

私も日頃は、都市という空間の中で日々忙しく過ごしていますが、とてもじゃないけどお茶なしではやってられません。

朝、昼と夕方、そしてときには夜もお茶を飲むのはちょっと飲み過ぎかもしれませんが、今の世の中的にしょうがないと自分を納得させています。(笑)

この「開かれた窓」の話には続きがあります。開かれた窓とコンテキストへ。